【音楽の習い事選び】ピアノとバイオリンどちらを選ぶ?

英才教育といわれる習い事の筆頭が、ピアノとバイオリンですね。
幼少期から始める方が良いとされるこの2つの楽器。

日本では、迷わずピアノを選ぶ方が多いのではないでしょうか。
戦後、高度成長期に一気に普及したピアノ。
夫は「マイカー」妻は「ピアノ」と言われ、豊かさの象徴にもなっていたようです。

それに対しバイオリンは、各家庭に一挺ずつ、とはいかなかったようで、
戦後、大衆の楽器として広く演奏されたのはギターだったようです。

最近では、クラシック以外でも活躍するヴァイオリニストも増えて来たこともあり、
ヴァイオリン人口も増したように感じますが、習うにはまだまだ敷居が高いようですね。

今日は、そんなピアノとバイオリンを習う上でどんな違いがあるのか、記事にしてみようと思います。

 

楽器の観点から

まずは、楽器自体を比べてみましょう。

ピアノの長所

ピアノの短所

1回買えば一生使える

・楽器が大きい

1人で練習できる

・持ち運びができない

・音が大きい

・メンテナンスが必要(調律など)

・大きいので処分に困る

 

バイオリンの長所

バイオリンの短所

・年齢に応じたサイズの楽器を使用できる

・成長に応じて買い替えが必要

・持ち運びが可能

・メンテナンスが必要(弓の毛替え、弦の張り替えなど)

・思い出が残せる

・他楽器に比べて音が小さい

 

ピアノはとにかく楽器が大きいのが特徴です。
小さなお子さんには体に負担がありますが買い替える必要がないため、出費は一度で済みます。
それなりのスペースが必要で音も大きいため、狭い部屋には不向きです。
大きいため、引越しや処分時は費用が嵩み困ってしまうことも。
アップライトピアノであれば、床の補強なしで大丈夫です。
グランドピアノは重量があるため、床の補強が必要です。

 

バイオリンは体のサイズに合わせて買い替える必要がありますが、
成長に合わせられるため、体に負担はかかりません。
音もピアノに比べて小さく持ち運びができるため、いつでもマイ楽器で弾くことができますし
旅行先に持っていって演奏することもできます。

 

 

 

学びの観点から

次に、学びの視点から比べてみます。

 

ピアノの長所

ピアノの短所

・教室が多い

・先生の質に幅がある

・レッスン代が安い

・辞めやすい

・上達が早い

・人口が多い

・すぐに音が出せる

 

バイオリンの長所

バイオリンの短所

・一度始めたら一生続けられる

・教室が少ない

・先生とアンサンブルができる

・レッスン代が高め

・特別感がある(人口が少ない)

・上達が遅め

・音感が良くなる

・音を出せるまでに時間がかかる

 

ピアノは、とにかく教室の数が多いですね。
ですから、ある意味選びたい放題です。価格も安いため、始めやすいかもしれませんね。
ただ、数が多いだけに、先生の質もまちまちのようです。
しっかり見極めて選ぶ必要がありますね。
また、すぐに音が出せるため、上達が早いです。
座ればできるので、初めからひとりで練習ができるのもメリットです。

 

バイオリン教室の数が少ないため、教室自体が全くない地域もたくさんあります。
また、価格が高いため、気軽に始めるというわけにはいかないかもしれません。
ただ、熟考して始める分、辞めづらく、長く続ける方が多いです。
音を出せるようになるまでに時間がかかり、全体的に上達はゆっくりです。
そのためか、大人になっても続ける方が多く、難しいからこそ一生をかけて続けたいという方も多いです。
また、バイオリンの大きな特徴として、「音感が良くなる」という点があります。
ピアノとは違い、指で押さえた音をよく聴き、音の高さを自分で調整する必要があるため、「集中して聴く力」が備わり、
非常に耳が鍛えられるんです。バイオリンは、音を自分で作る楽器なんですね。

 

賃貸物件での音問題

賃貸物件ではよく、ピアノはOKでバイオリンはNGと言われてしまうことがあります。
私もこれまで物件探しでは本当に苦労してきました。(基本的には、RC造であることが必須条件です。)
実際のところ、ピアノの方が音は大きく、床に楽器が接地している分、
特にマンションでは、近隣の部屋に音が伝わるのは避けられないようです。
また、苦情で多いのがピアノの打鍵音です。ピアノは打楽器です。
たとえサイレント機能があって音を消したとしても打鍵はするため、
カタカタ音が階下に伝わりそれが苦情になってしまうことも。
その点、バイオリンは高音ではありますが、あごと肩で挟むため、音はソフトに伝わります。
私はこれまで10件以上引越しをしてきており、一度も防音室を作ったこともないのですが、
苦情が来たことは一切ありません。

 

楽器について

実は、ピアノやバイオリンは、良い楽器ほど、メンテナンスをすればずっと使うことができます。

我が家のピアノは、夫が幼稚園の頃に祖母に買ってもらったアップライトですが、
非常に良いもので状態も良好なため、今でも現役で活躍中です。

また、私の使っていた分数楽器のバイオリンたちも、メンテナンスをしながらいまだに活躍しています。

また、良いバイオリンほど、購入時よりも価値が上がります。
オールドバイオリンが高いのはそれ故んです。

 

電子楽器について

サイレントにできるから、電子楽器が便利なのでは?と時々質問を受けます。
今は、電子ピアノを購入されるご家庭も多いようですね。

私は、ピアノ、バイオリン、どちらも電子楽器はおすすめしません。
どんなに似せて作られていても打鍵が違いますし、バイオリンに関してはとにかく重いんです。

アンプに繋げたりして、電子音で弾きたい方には良いのですが、
習い始めの方には絶対におすすめしません。

まずは、本物で楽器を鳴らす、本当の楽しみを知って欲しいからです。
楽器はハコを鳴らすことが大切なので、電子楽器とは弾き方がまるで違います。

本物の音を聴き分ける力に優れている子供時代だからこそ、
電子音ではなく、本物の音に触れる機会を増やしてあげられるといいですね。

 

 

レンタル楽器について

習い始めはレンタル楽器を利用されるのも良いかもしれません。
ピアノのレンタルはないことはないですが高いかも。。。
バイオリンはレンタルが便利です。
思い出を形として残したいなら購入を。
特に、小さなバイオリンは可愛らしく、インテリアとして飾っておられる方もいます。
買い替えも、購入店舗によっては下取りしてくれることもありますから、
購入前に先生にご相談されると良いですね。

私が習っていたときは、レンタルはなく購入だけでした。
選択肢が多くなったのは良いことだと思います。

私が使っていた楽器はどれも涙の跡が残っています。
涙は塩分が含まれていますから、付いたら取れないんです。
でもそれも良い思い出ですね。
今でも大事に、体験用の楽器として使っています。

 

のぞみ先生
のぞみ先生
いかがでしたか?
こうやって違いを比べてみるとなかなか面白いですね。
バイオリンとピアノどちらを習うか悩んでいる方のご参考になれば嬉しいです。
あなたに合った先生が見つかりますように。。。

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