いきなりですが、あなたは「1万時間の法則」ってご存じですか?

「プロになるためには、1万時間以上が必要だ」という法則です。
マルコム・グラッドウェル氏が、著書『天才! 成功する人々の法則』(講談社、2009年)の中で理論づけた法則です。

1万時間というと、1日1時間練習したとして、1年で365時間なので、ざっくり計算すると27年以上の計算になります。

 

私は4歳からヴァイオリンを始めました。
今年で38年が過ぎようとしています。

 

今からヴァイオリンを始める人も、現在進行形の方も、1万時間というと途方もない時間に思えますよね。

その通りです。

マルコム氏のいう1万時間は、ある特定の分野において、世界レヴェルに達するために理論づけた時間数に過ぎません。

 

実際に、ヴァイオリンやヴィオラをものにするためには、1万時間も必要なのでしょうか?

そもそも、1時間練習するとしても、嫌々する1時間と、とにかく楽しくてしょうがない1時間とではどうでしょう?
どう考えても、楽しくてしょうがない1時間のほうが身になりますね。

また、ポイントを得た練習と、ダラダラとポイントを得ない練習とでは、練習の質が全く違います。

 

私は、子供でも大人でも、練習は量より質だと考えています。

時間は有限です。

 

私も大学時代は、音楽に没頭できた日々でした。
高校2年生でヴァイオリンを専門にしようと決意し、高校3年生からはひたすら毎日ヴァイオリンを弾きました。
最低でも1日3時間。多いときは、1日7~8時間練習していました。

 

でも、今は子育て中でもあり、家事も仕事もこなさなければならず、昔のように充分に時間を取ることはできません。
そこで大切なのが練習方法なんです。

思うように練習時間が取れないときこそ、より丁寧に端的に要領を得た練習をしなければ本番には間に合いません。

 

また、「習慣化」はやはりとても大切だと感じています。

習慣化ができない大きな理由のひとつは、はじめから目標が高すぎたり、いきなり多くの課題に取り掛かろうとするからかもしれません。

 

はじめはほんの短いゴールを目指して歩いてみる。

それを少しずつ長くしていったり、走ってみたりすることで、習慣化に繋がっていくのかもしれません。

 

ほんの少しの工夫で習慣化を促すことができたりもします。

 

 

「練習方法」と「習慣化」とで、最短距離で上達することは可能です。

 

自分自身が、気持ちよく演奏している姿を想像しながら、夢いっぱい思い描きながら、日々楽しく練習できたら最高ですね!