私は、レッスンは人を育てることだと考えています。
もちろん、バイオリンやビオラの技術を上達させ、音楽を奏でる喜びを知ってもらうことは当たり前です。
ただ、それだけではなく、バイオリンやビオラ、音楽を通して、生き方を学ぶ場になればと常々考えています。

私がレッスンの中で大切にしていることの中の一つが、
『小さな成功体験を積み重ねる』ということです。

 

 

現実と理想の相違

皆さん、やってみたい!からレッスンに来られることがほとんどだと思います。
子供が興味を示した、子供が習ってみたいと言った、子供がバイオリンを好きそうだ、、、
でも、はじめは興味を持って始めても、
「なんか難しい」
「想像していたみたいにすぐ弾けない」

現実はそう甘くはないと、子どもながらに気づくわけです。
「間違えたら嫌だ」
「完璧に弾きたいのに弾けない」
理想と現実の間で苦しむ子供もいます。

習い始めて比較的すぐに、必ずと言っていいほど訪れるひとつ目の大きな壁がこれです。

親御さんは大概悩みますし迷います。
子どもはバイオリンに向いてないのではないか。
あんなにやりたくて始めたのに、、、なぜ。

でもこれって、ほぼ全員に必ず訪れますから、気にする必要はありません。

 

 

辞める?辞めない?

おそらくどんな親御さんでも、一度はこう考えられたことがあるのではないでしょうか?

ここで辞めてしまうのはできれば避けたいところです。
なぜなら、ここで辞めてしまうと、いわゆる「辞め癖」がつく可能性が高いからです。

人生なんて壁だらけです。
壁が来るたびに乗り越えることが怖く、チャレンジするまでもなく回避する方法が身についてしまいます。
そんな大人にはなって欲しくないなと私は思います。

 

 

レッスンは休まずに

練習しなくていいんです。
とにかくレッスンに連れてきてください。
決まった曜日、決まった時間に来るだけでいいんです。

親御さんにはそうお伝えしてます。

 

レッスンではいろんなことにチャレンジしてます。

音楽にまつわることだけではなく、
ボール遊びやクイズなんかもします。
子供が好きなことを、私がどんどん聞いていきます。

 

レッスンは楽しい。
レッスンは行きたい。

まずはそこです。
皆さんもこんな経験があるのではないでしょうか?

「苦手な教科でも、大好きな先生だと成績が良くなった。
だから、苦手な教科が好きになった。」

 

私はまず、生徒さんとの信頼関係を築くことが先決だと考えています。
だから、生徒さんといろんな話しをするし、笑顔になれるよう私がまずレッスンを楽しんでいます。
私のレッスンはとにかく笑顔がたくさんなんです。

 

 

できた!の積み重ね

そうしたレッスンを重ねていくと、次第にリラックスしてくるんです。
緊張感も程よいものであれば問題ないのですが、過度になってしまうと自分の力を発揮できません

弾くということ自体に緊張感が必要なので、レッスンでは緊張をほぐすことも大切なんです。

そうすると、できないと思っていたものができたりするんです。

 

私はよく、初見試奏を取り入れます。

楽譜を読むために大変良いトレーニングなのですが、
はじめは難しいと尻込みしていた生徒さんでも、
こちらが誘導すると「弾けた!」となります。

それを積み重ねていくと、
自然と自ら新しい曲にチャレンジをし、失敗を恐れずに進めるようになります

 

 

成功体験の積み重ねが大切な理由

これなんです。
小さくても成功体験を積み重ねることで、前に進む自信がつきます
さらに失敗をしたとしても、やればやるほど上達することがすでにわかっているので失敗を恐れなくなります。
チャレンジできる力が身につくんです。

発表会や弾きあい会など、人前で演奏することも、もちろん成功体験につながりますね。

音楽に限ったことではありません。

幼い頃からこのような成功体験を経験し、自らチャレンジできる力を身につけていると、
普段の生活や、他の習い事、勉強面でも生きてきます。

 

 

 

 

のぞみ先生
のぞみ先生
ご家庭でもぜひ、お子さんの頑張りを褒め、達成できたら一緒に喜ぶ、そんなことを心がけていただければ嬉しいです。

子育ては忍耐の連続です。
できないことがあるとついつい言ってしまいがち。
人間ってできないことばかりに目がいくようになってますから。
私も経験者です(笑)
子育ては余裕がなくなってしまいがちですが、
私は、レッスンに来ていただくことで少しでも気分転換や癒しになれば、、、と思います。

少しずつでも「できた!」が増えていく子供の過程を、
一緒に見守り、応援し、喜べたらきっと余裕も出てきます。

笑顔のレッスンで一緒に笑い、一緒に喜び、同じ音楽を共有することで、
子供の心も、親の心も、生き生きとしてくるはずです。

 

私はそんなレッスンを目指しています。