もちろん、何かを習うということは、何かを教えてもらう、ということですが、それだけでは自分のものにはなりにくいと思っています。

そこで大切なのが「考えて言葉にする」こと。

一番良いのは、教えてもらったことを、人にも教える、ということ。

教えてもらったことを、言葉にして人に伝えることで、確実に自分のものになります。

私も、ヴァイオリン講師になってからようやく、感覚だったものが全て確実に自分のものとなりました。

それらは全て、これまで来てくださった生徒さんたちがいてくださったからこそෆ̈

生徒さんたちには、本当にありがとうございます⑅︎◡̈︎*

最近、私がもっと大切にしていることがあります。

それは、

「教える」より「一緒に考える」ということ。

 

たとえば、

「この曲が弾きたい」

昔は、「じゃあ、こうしよう」と、こちらが提案していました。

今は違います。

「この曲を弾くためには、何が必要だと思う?」

と問いかけます。

こちらが、何をすれば良いか?がわかった上で、生徒さんがわからなければ、生徒さん自身で答えを導けるよう誘導していきます。

 

考えてもらって、とにかく言葉にしてもらう。

これは、なかなか難しいものです。

 

たとえば。

生徒さんが音階を弾きました。音程が取れていません。

そこで、私はこうたずねます。

「今弾いた音階、あなたはどう思った?」

「うーん、わかんない」

「じゃあ、真似して弾いてみるね」

♫♫

「あ!音がぐちゃぐちゃだ!」

ここで、気づくことができました。気づくこともとても大切なんです。そこで、私はまた聴きます。

「どんな風にぐちゃぐちゃ?」

 

どんどん細かく深く掘り下げて聴いていきます。

こうやって働きかけていくと、「音を出す」「音を聴く」ことを意識するようになります。

自分の音って意外と聴けていないことが多いんです。

 

こんな感じで、根気強くやりとりをしていく。

そうすると、不思議なことに、弾けてくるんです⑅︎◡̈︎*

弾けると楽しくなってくる。

良い循環が生まれてきます。

 

言語化の大切さは、あるアメリカ在住の日本人ヴァイオリニストの先生から教えていただきました。

脳科学にもお詳しく、様々なお話しを聴いていく中で、様々な気づきをいただきました。

本当に感謝しています。

 

もちろん、音楽もひとつの自己表現であり、音楽による自己表現はとても大切です。

しかし、これからの時代、自分の言葉で自己表現をしなければならない機会は非常に多くなってきます。

いわゆる、自己アピールですね。

 

その、いざ、というときのために、感覚の部分を言語化できるということは、自身の身を助けてくれるでしょう。

 

教育のあり方が変わりつつある今、親が子供のためにできること、一緒に考えませんか?