うちはマンション。バイオリンを習いたいけれど、音の問題がとても心配。ご近所迷惑になるわよねぇ。

バイオリンを習うなら、大切なのは練習です。
でも、家で練習するとなると、音の問題が。
普通のアパートやマンションでは、防音設備がありませんので、周りからクレームが来るのではと心配です。
せっかくバイオリンを楽しもう!となっても、これでは楽しめません。
練習場所がないから、バイオリンを習いたいけれど諦めてきたって方も多いのではないでしょうか?

そこで、今まで10回以上の引越しを経験している、現役ヴァイオリニストであり、現役ヴァイオリン講師の私がおすすめする練習方法や、練習場所をお伝えします!


〜ヴァイオリン の音の大きさ〜

そもそも、ヴァイオリン の音の大きさってどのくらいでしょうか?

音の大きさ 比較
ヴァイオリン 80〜90dB パチンコの騒音と同じくらい
ピアノ 90〜110dB 地下鉄の騒音と同じくらい
金管楽器 110〜120dB ジェット機の騒音と同じくらい

この表を見ると、ギョッとしますよね。
ただ、感覚ではなく、数値化したものですので、そこまで恐がる必要はありません。

実際に、10回以上の引越しを経験してきた私は、楽器可の物件に住んできたわけでもなく、防音室を入れたこともありません。
うまくやっていける方法がありますので、一緒に見ていきましょう。

 

〜どうしても自宅で練習したい〜

建物の構造をご存知ですか?RC造もしくは戸建てをおすすめします
アパートやマンションの場合、構造がとても大切です。
あなたがお住まいのお部屋の建物は、どんな構造かご存知でしょうか?
私自身、実は、今まで、10回以上の引越しを経験しており、いろんな賃貸物件に住んできました。
その主たるマンション構造が、RC造というものです。
アパートやマンションの構造には、大きく分けて次のようなものがあります。

・RC造
・SRC造
・軽量鉄骨造
・木造

専門家ではないので、詳しいことは控えますが、簡単に比較してお伝えすると以下の表のようになります。

防音 耐火 耐震
RC造
SRC造
軽量鉄骨造
木造

>>RC「鉄筋コンクリート」とSRC「鉄筋鉄骨コンクリート」の違いとは? 賃貸マンションやアパートで押さえたい建物構造のポイント(CHINTAI情報局より)

ご覧のとおり、一番防音性に優れているのは、RC造ということになりますね。
以前、軽量鉄骨造のアパートにも住んでいたことがありますが、結構筒抜けで、人の声も聞こえてきたので、とても驚きました。
ですので、楽器を演奏する場合は、断然RC造がおすすめです。

賃貸物件を探すのに一番困るのが、楽器可物件は少ないということ。
最近では、戸建てでも、お隣と接しているため、楽器不可となっている物件も少なくありません。

しかし、楽器可でなくても、上述したように、RC造であれば結構問題なく演奏できたりします。
実際に私自身、これまでクレームが来たことはほとんどありません。

選び方のポイントは、
・RC造を選ぶ
・ファミリータイプを選ぶ
・最上階角部屋など、できるだけ独立している部屋を選ぶ

のぞみ先生
のぞみ先生
線路脇の物件や、高速道路近くの物件だと、楽器可物件が多かったり、もともと二重サッシになっていたりと、防音構造になっていたりする物件もありますので、要チェックですよ。

そして、実際に内見に行った際、見ておきたいのは、マンションやアパートの張り紙。
以前、楽器可と謳っている物件の内見に行った時に、
「受験生がいますので、子供の走り回る音にご配慮をお願いいたします」
なんて貼ってあることがありました。
こんなマンションですと、楽器可であっても要注意です。

周りに住んでいる方にもよりますので、どんな方が住んでいらっしゃるのか、不動産屋さんにこっそり聞いたり、内見の際に必ず、リサーチしてみてください。
内見に行けば、結構わかることが多いです。
小さなお子さんが多い物件だと、クレームは出にくいと思います。
お互い様なので。
逆に、ご高齢の方ばかりの物件ですと、一日中自宅におられたりするので、音出しは難しいかもしれませんね。

そして、お引っ越しをしたら、お隣さんや上下のお宅には、ご挨拶に行っておくと良いです。
意外にも、「うちもピアノをやってます」とか、「以前楽器をやってました」なんて話しが弾み、すぐにお友達ができてしまうかもしれません。

一人暮らしだと、ご挨拶は行きづらいですから、様子を見ながら音を出していくと良いでしょう。
はじめはドキドキですが、意外と大丈夫だったりしますよ。

それに、趣味程度であれば、プロのように何時間も弾くわけではありませんから、そこまで神経質に考えなくても大丈夫だと思います。
あくまでも、周りの環境によることが大きいですので、リサーチは必須ですが。

私が今いるマンションは、RC造。
住んでいる方は皆さん音楽家、という珍しいマンションです。
こんなマンションは、実は今までで初めて。
楽器可マンション自体も実は初めてだったりもします(笑)
RC造というだけで、防音はされていませんが、オーナーさんが音楽好きであることもあり、楽器可にされたそうです。
人の声やテレビの音はもちろん全く聞こえませんし、ピアノ、声楽、チェロの音も微かにしか聞こえません。
弦楽器の場合は、ピアノとは違い、楽器のどこも壁や天井に接してはいませんから、ピアノよりも伝わりづらいです。

練習する音が微かに聴こえて来たりすると、「あ、私も練習しなくっちゃ!」と良い刺激も貰っています。

遮音カーテンや遮音カーペットを用意する
どこまで遮音できるかはわかりませんが、今まで、遮音カーテンは必ずかけるようにしていました。
カーペットを敷くだけでも効果があると思いますので、試してみてください。
遮音カーテンは、いつもベルメゾンで購入していました。

>>ベルメゾンで遮音カーテンを探す

>>楽天市場で遮音カーペットを探す

ミュート(消音器、弱音器)を使用する
ヴァイオリン は、弦を擦ると、その振動が駒を伝わり、ボディ全体を共鳴させることによって音を鳴らしています。
ミュートは、金属製やゴム製のもので、駒を覆うように装着します。
駒の振動を強制的に抑えることで、ヴァイオリン の音を小さくします。

どうしても遅い時間に練習しないといけなかったりすると、私はこの大きなミュートを使っていました。
(今の物件では使用していません)
楽器にはどうしても負担をかけてしまうため、譜読みだとか、音階練習時に使います。

旅仕事の時にも、このミュートは持っていきます。
ホテルの部屋で練習する時に使います。
実際に、ミュートを付けてヴァイオリンを弾くと、テレビの音くらいにはなりますので、とても安心です。

家で練習したいけれど、やっぱり音を出すのは気が引ける場合は、こちらはおすすめです。
非常に安価ですし、手軽に手に入れることができます。

ただし、このような金属製や重いミュートを扱う際は気をつけていただき、絶対に楽器の上に落とさないでください。
楽器が割れてしまいます。


<ミュートを付けることのデメリット>

ミュートを付けると、音が小さくなる分、やはり、デメリットも生じてしまいます。
・楽器に負担がかかる
・小さな音に慣れてしまう

>>Amazonでミュートを探す

>>楽天市場でミュートを探す

家の中に防音室を設置する
防音室には様々なタイプがあります。

ヤマハやカワイから出ている防音室が有名ですね。
今では、リモートワークスペースとして、部屋に防音室を入れる方も増えているようです。

>>ヤマハの防音室をを探す

>>カワイの防音室をを探す

新品でも良いのですが、中古ですと結構リーズナブルだったりもします。
お部屋に合った中古があれば、とてもラッキーですね。
私自身、軽量鉄骨造のアパートに住んでいた際に、防音室を入れようかどうしようか迷ったことがありました。
その時に親切にしていただいたのが、ピアノプラザさん。
結局、購入はしなかったのですが、もし次回お願いするときは、こちらで、と思っています。
中古だけではなく、新品も扱っているそうなので、一度ご相談されてみても良いかもしれませんね。
>>中古の防音室を探す (株式会社ピアノプラザ))

 

 

〜自宅以外で練習したい〜

特に、ヴァイオリン やヴィオラのメリットは、持ち運べるということ。
ですので、自宅でなくっても、どんな場所でも練習できます。

練習室を借りる
音楽専用のレッスン室で、防音構造になっています。
大きいところだと、複数のお部屋があり、部屋の広さによって金額が違ったりもします。
気兼ねなく音が出せますし、ここに来るのは、皆さん音楽をされている方ばかりなので、
共通の趣味を持ったお友達ができるかもしれませんよ!
音楽仲間ができると、アンサンブルができるようになるかも。
夢は広がりますね!

スタジオノア
私もこちらでお借りしたことがありますが、綺麗ですし、気持ちよく練習できます。
東京近辺いろんなところにありますので、もしかすると、あなたのおうちの近くにもあるかもしれませんね。

他にも、全国の様々な場所に音楽スタジオがありますから、あなたのとっておきの練習場所を探してみてくださいね。
【全国】人気の音楽スタジオを検索・予約 音楽スタジオ/レコーディングスタジオ(インスタベースより)

公民館を借りる
あなたの地域にも必ずある、公民館。
会議室やリハーサル室など、防音をしていない部屋でも、音を出せるお部屋はかなりあります。
以前、私自身も、公民館の部屋でレッスンしていたこともあります。
そして、格安に借りられるのがメリット!!!
ぜひ、地域の公民館に問い合わせてみてください。

カラオケボックスを借りる
日本の文化でもあるカラオケ。
カラオケボックスは、歌うだけでなく、楽器演奏目的で借りられます。
なので、演奏家もよく使います。
手軽に借りられるのがメリットですね。
ただ、周りがちょっとうるさい、、、
ですので、静かに、集中して練習したい方には不向きかもしれませんね。
また、楽器練習では借りられないカラオケボックスもあるようですので、事前に問い合わせしてから行かれると良いです。

 

外で練習する
金管楽器の方がよく、川沿いで練習したりしているのを見かけますね。
お金もかからないし、一見良さそうなのですが、実は、弦楽器には不向きです。
直射日光に弱く、湿気にも弱い弦楽器は、基本的に外で練習するのはやめておいた方が良いです。
金管楽器は、それらに強いんですね。
楽器を水洗いできるくらいですから。

 

のぞみ先生
のぞみ先生
いかがでしたか?

 

なるほど。いろんな方法があるのね!これなら、私たちでもできそうだわ。

 

のぞみ先生
のぞみ先生
そうなんです。
もし他にも質問がありましたら、遠慮なくお問い合わせくださいね!